「第36回全国障害者技能競技大会(アビリンピック)」が10月28日から30日まで、山形県で開催された。10月29日には天童市の山形県総合運動公園で技能デモンストレーションとして「クリーニング」の競技が行われた。
競技では「アイロン掛け」と「しみの鑑別及びしみ抜きの実技」の2種目を実施。アイロン掛けは長袖のワイシャツをつるし仕上げ、半袖のワイシャツを畳み仕上げで2枚のワイシャツを仕上げるという内容。また、しみ抜きは水性・油性のしみの鑑別からしみ抜きをし、畳んで仕上げるというもの。
昨年に引き続き競技の準備と運営は、NLSグループ(長野リネンサプライ株式会社、株式会社戸上リネンサプライ、社会福祉法人廣望会)を中心に、同社の呼びかけに賛同した新潟県基準寝具株式会社、白石クリーニング協同組合、長崎基準寝具有限会社、社会福祉法人長野コロニー、宮崎県立産業技術専門校からも競技者が参加した。
アビリンピックでデモ競技を行うことの意義には、リネンサプライ業界が障害者雇用に対して積極的であることを示すとともに、競技者やその家族にとって大変な励みになる点があげられる。
長野リネンサプライ株式会社の納富廣幸社長は「デモ競技も回数を重ねるにつれて注目を集めている。また、全国のリネンプライ工場で働いている障害のある方々は非常に多い。その一つの目標となり、技能の向上、生き甲斐に繁っていったら良いと思う。そのためにも、リネンサプライの競技が正式種目になってくれれば」と話している。
現在、長野県と宮崎県が地方大会で正式種目として「クリーニング」を実施している。
企業内での障害者雇用は、非常に重要なテーマであるが、なかなか進展していない実情がある。しかしリネンサプライ業界では早くから障害者雇用に重点的に取り組み、地域内での重要な役割を担っている工場が多い。長野リネンサプライ株式会社も障害者雇用に長年取り組み、今では40人(実雇用率で50%)の障害者が貴重な働き手として就業しているとのこと。
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