神奈川県は「平成29年度分散型エネルギーシステム導入事業」の公募を行い、ワタキューセイモア株式会社相模原工場(相模原市緑区)のガスコージェネレーションシステムをモデル事業として採択した。
採択の代表事業者は東京ガスエンジニアリングソリューションズ株式会社、共同事業者はワタキューセイモア株式会社、東京ガスリース株式会社。
事業内容は、東京ガスエンジニアリングソリューションズがエネルギーサービス事業者として、ガスコージェネレーションを最適運転し、発生した電力・蒸気・温水をワタキューセイモア相模原工場の複数棟に供給して、省エネルギーをはかるというもの。
モデル事業の特徴とは次の通り。
■工場内複数棟への電力・熱の面的供給
ワタキューセイモア相模原工場で、生産品目の異なるA棟(白衣、タオルなど約13t/日)、B棟(寝具など約16t/日)に電力・熱を供給。両棟の生産量は同規模であり、複数棟に同時に面的供給することで省エネルギーをはかる。電力・蒸気を生産プロセスに直接供給することに加え、排熱温水をボイラ給水加温の熱源とし、全体の省エネルギーに寄与する。
■太陽光発電設備とコージェネレーション設備の並列運転
既存の太陽光発電設備にガスコージェネレーションシステムを追加して系統連携。太陽光発電設備を最優先設備として再生可能エネルギーを最大限活用しながら、ガスコージェネレーションシステムを協調運転することにより、高効率に稼働させ、異種の分散型電源を組み合わせて、電力自給率を向上させる。
「分散型エネルギーシステム導入事業」は、神奈川県内の事業所を対象に、ガスコージェネレーションシステム等の分散型電源を中心とした発電システムを導入し、生産するエネルギーを複数の建築物の間で効率的に共同利用する取組を支援するもの。補助額は補助対象経費の1/3以内、補助上限額3,000万円で、2017年8月23日から9月21日まで公募を行った。
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