第9回 洗浄を考える時に重要な"洗濯物の吸水量"
■洗濯物の吸水量
品種 | 初期吸水 | 中間脱水後 |
---|---|---|
シーツ、タオル | 2.50 | 1.7 |
ダストマット | 0.85 | 0.6 |
インダストリアルパンツ、シャツ | 0.85 | 1.7 |
これらは Saturate Factor と呼ばれる。また商品の種類により値は変化します。
■水量計算
水量は通常、無負荷水量が公示されます。しかし無負荷水量では誤差が大きく出る場合があります。
負荷が入ると負荷が水の中に沈み水位を上げます。これを負荷係数と言います(Displacement)。
負荷係数*無負荷水量=追加水量
[負荷係数の例]
綿:0.8 ポリエステル:0.9 混紡:0.85
工程 | 計算方法 |
---|---|
洗浄 | 負荷量50kg*吸水量2.5+負荷係数0.8*無負荷水量 |
すすぎ1 | 負荷係数0.8*無負荷水量 (洗浄後中間脱水した場合、負荷量50kg*1.7を加算する) |
すすぎ2 | すすぎ1同様 |
すすぎ3 | すすぎ1同様 |
上記水量の合計が所要水量となります。
■連洗の場合
一般的な連洗の場合、すすぎ水として投入する水量が所要水量となります(洗浄に使用する水はすすぎ水を再利用している)。
サイクルタイム2分運用で、15ton/hrですすぎ水を注水した場合の例では、10リットル/kgとなります。
- 負荷量50kg*60分/サイクルタイム2分=時間当たりの生産量
- 15,000リットル/時間当たりの生産量=kg当たりの使用水量
使用水量の考え方
すすぎ水が所要水量となるので、どのくらい洗剤を入れるか、どのくらいすすぐかで所要水量が決まります。
[例]
- 一般リネン 8~12リットル/kg
- おむつ 12~16リットル/kg