第12回 光触媒技術とは何だ?
■光触媒のメカニズム
光触媒を一言で説明すると、酸化チタンを表面に付けたものに光(紫外線) を当てる事で、強力な酸化作用が生じ、この時表面に出来るヒドロキシラジカルが有機化合物を分解する事を言います。
何の事やらさっぱり判らない!判りました、それでは得意のやさしく詳しくで解説します。
光触媒は、家屋の外壁材や看板に応用されてきています。雨水や大気の汚れが付着して汚くなりますが、光触媒を応用すると汚れ(有機化合物)が分解され、汚れません。
この汚れを分解するメカニズムが上記という事ですが、もう少し詳しく解説いたします。
酸化チタン(金属酸化物半導体)を触媒として表面に付けます(これが以外と難しい)。酸化チタンの表面には吸着水と呼ばれる水があります。紫外線が当たると強い酸化力で吸着水が酸化され、ヒドロシキラジカルが出来ます。これがくせ者で有機化合物を分解して、最終的には水と二酸化炭素に変えます。
一方同時に起こる還元反応では、空気中の酸素が還元されてスーパオキサイドアニオン、過酸化水素を経て水になります。環境に優しいですね!
■光触媒の応用例と特徴
汚れの分解
汚れを分解するので美観が継続される、しかも環境に優しい。
- 外壁材
- 自動車道のトンネル内壁
- 水の浄化
- テント膜材
- 溶剤の浄化装置
超親水性作用
酸化チタンとシリコンをハイブリッド。疎水性の表面に光が当たるとこれが分解され、空気中の水素を吸着し、水になって表面に安定化する。表面に水があるから超親水性となる(水がはじきません)。
表面に水があるので、汚れが水の上に乗ります。雨程度できれいに流れます(セルフクリーニング)。
- 車のドアミラーフィルム
- 外装用タイル
- お風呂の鏡
- 高速道路透光遮音壁
抗菌、脱臭、浄化
酸化作用がMRSAや大腸菌、緑膿菌の抗菌性能や消臭能力に寄与。
- 病院関係の設備(タイル、ケース、カバー)建築資材
- 空気清浄機のエレメント
- エアコンのフィルター
- 消臭、抗菌蛍光灯
- 抗菌衣料
■不思議で不思議
触媒とは自分自身変化せず相手の反応を速める働きを言います。
自分自身が変化しないので効果が持続出来ます!
光触媒の技術は約20年前から古いペンキがはげチョーク状になる現象防止に開発。
今からは自然に優しい技術として一期に開発が加速されます。