技術ノート
第13回 ラジオチップ(RF-ID)の実力は

ラジオチップの技術は 非接触式ICカードから来ています。非接触式ICカードをぎゅっとボタン型に小さくしたのがラジオチップ、RF-ID (Radio-Frequency Identification)とも呼ばれます。
業務用洗濯業界ではどのような可能性があるのでしょう?

■ラジオチップで何ができる

ラジオチップはバーコードやタグみたいなものですか?
極論すれば同じもので、取り付けも同様です。
しかしラジオチップの最大の特徴はスキャニングが超簡単、またリード/ライトができるものあります。
ここで可能性ついて考えましょう。

ユニフォームのコマーシャルランドリーで想像してみると、出来る事は大きく分けて2つになります。ひとつは工場内物流、もうひとつはガーメントの管理です。

工場内物流の可能性

取り扱うガーメントをコンピュータに登録します(これが意外と大変)。

入荷の段階でラジオチップのデータを読みます。工場に入荷した事実を登録し、ガーメントデータと照会し、情報を取り出します。この情報を基に機器を連動させ、入荷仕分が合理化出来る訳です。
洗いが行われた後、仕上げのラインへ自動搬送、デリバリーストックへも自動搬送が可能になります。
出荷情報をつくれば入荷・出荷実績が取れ、工場内紛失・遅れが簡単に判明します。

色々な管理が可能になる事で、工場の能力を引き出せるのが魅力ですね。

ガーメントの管理

なんと言ってもこれが最大のメリット。例えばガーメントを使用している人、ガーメントの種類、洗浄回数、ガーメントの寿命の推定、カスタマー名...色々可能性があります。

データがガーメントに付けられ更新出来る事が魅力ですね(実はこれに秘密が...)。

扱っているガーメントのデータベースをコンピュータ上に構築する事で、単なる管理システムがいきなり営業戦略の最大のツールに変身!

ウイークポイント

バーコードやタグと異なり、ハンディターミナルがないと人の目で最低限のデータが確認出来ないのがウイークポイントです。エ!!自動化の完成度が高ければ確認不要?

■現状と今後

ヨーロッパで先行して実用化が進み、チップや周辺装置も完成度が随分上がりました。ハードはもはや安定期に入っています。
新しい形のRF-IDも開発され、安く、扱い易く、信頼性、実用性の高いものが...期待しましょう!

ブルースパイス